リクエスト小説 「疾風(はしれ)! メロスがこんなに変態王子で大勝利!」 ②

人はロリのみで生きるにあらず
ただロリとして生きるのみである
------ニー・ソクラテス


人がその人生の意味を見出すのは「いつ」か。
ともすれば、一生叶わぬかもしれないその真理にメロスが辿り着いたのは、10年前の事であった。
その頃のメロスは苦学生であった。母子家庭に育ち、貧しい中、母子二人で支えあって暮らしていた。
大学進学を熱望しながらも、生きる為に就職と言う道を選ぼうとしていた矢先、母の再婚が決まった。
相手は嘗(かつ)ての幼馴染(こうりゃくたいしょう)の子持ちバツイチ。
同窓会での再会がきっかけらしかった。
もう自分が母を守るべき存在ではないと確信していたメロスは、生きる目的を見失っていた。
両家の顔合わせの日。
誠実さと確かな力強さで差し出された義父の手を、ただ茫然と握り返したメロスの視界にそれは入り込んだ。
義父の足元、心細げにそのズボンの裾を掴む小さな手。
その手の持ち主の瞳が、じっとメロスを見つめる。
透き通るような肌。しっとりと艶のある唇。サラサラと日の光が微かに照らす髪。
促され言葉を発する。
「おにいちゃん?」
メロスの世界が色を増した。
ああ、私はこの子のために生きるのだ。この子を守る為に生きるのだ。
義妹(こうりゃくたいしょう)の誕生により、メロスはその人生の意味を悟った。
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その夜、一睡もせず十里の路を急ぎに急いで、村へ到着したのは、翌(あく)る日の午前、陽は既に高く昇って、村人たちは野に出て仕事をはじめていた。六歳の義妹も、きょうは兄の代りに羊群の番をしていた。よろめいて歩いて来る兄の、疲労困憊(こんぱい)の姿を見つけて驚いた。そうして、うるさく兄に質問を浴びせた。
「なんでも無い。」無理に笑おうと努めた。「市に用事を残して来た。またすぐ市に行かなければならぬ。あす、おまえと私の結婚式を挙げる。早いほうがよかろう。」
幼い義妹は頬をあからめた。
「うれしいか。綺麗(きれい)な衣裳も買って来た。さあ、これから行って、村の人たちに知らせて来い。兄妹の結婚式は、あすだと。」


ニヤリとメロスは笑った。
終電も終わり、徒歩での帰宅を余儀なくされたメロスは、その肉体的苦痛を緩和するために、ただひたすら妄想にふけった。家で幼な義妹(つま)が待っている、という明確な目的意識が両の脚を動かしたのだ。
しかし、実際に家では妹が友達を招いてお泊り会とやらをしている。正面から帰っても確実に罵詈雑言と共に追い返されるだろう。
しばし考えたメロスは、ご都合的な位置にある物置から2階へ、自分の部屋のベランダに飛び移る事にした。
その隣、妹の部屋からはもう明け方だと言うのに光が漏れている。慎重に行かなければならない。意を決してメロスは飛んだ。

メロスは、家へ帰って神々の祭壇を飾り、祝宴の席を調え、間もなく床に倒れ伏し、呼吸もせぬくらいの深い眠りに落ちてしまった。
眼が覚めたのは夜だった。メロスは起きてすぐ、法の番人の元を訪れた。そうして、少し事情があるから、結婚式を明日にしてくれ、と頼んだ。法の番人は驚き、それはいけない、妹さんは肉体的な意味で仕度が出来ていない、せめて法律的に大丈夫になるまで待ってくれ、と答えた。メロスは、待つことは出来ぬ、どうか明日にしてくれ給え、と更に押してたのんだ。法の番人も頑強であった。なかなか承諾してくれない。夜明けまで議論をつづけて、やっと、どうにか六法全書をなだめ、すかして、説き伏せた。結婚式は、真昼に行われた。


どうにか自分の部屋に辿り着いたメロスは、そのままベッドに倒れ伏し、いつも通り某キャラの抱き枕の股間部分をビョゥと吸い込み、呼吸もせぬくらいの深い眠りに落ちてしまった。
目が覚めたのは夜だった。メロスは起きてすぐコレクションの整理に取り掛かった。それも物音を立てないよう慎重に。
まずは全年齢対象か成人向けかに分け、更に成人向けの中でも癖(へき)としてセーフかアウトかに分類してゆく。
これはセーフ。これはアウト。アウト。アウト。セーフ。アウト。アウト。アウト。アウト。アウ・・・セーフ?
山となったアウトを前に、若干メロスは冷静になった。果たしてお幾らガバスをこれにつぎ込んだのか、考えたくもない。
はっ、とメロスは我に返り作業を再開した。更にアウトが詰み上がる。やがて、全ての分類が終わった。どうやって処分するかはさて置き。
一息つくと、これで最後とメロスは机のサイドチェスト、上から2段目を慎重に開け中に入っていた様々な真面目な歴史書物を全て取り除くと、底板を裏から軽く押した。ズズっと底が上がる。が、そこには板・紙束・更に板。2重のカムフラージュが施されていた。
紙束は漫画である。手描きの漫画である。成人向けである。内容はこうだ。
血の繋がらない(容姿の見た目が)幼い義妹が、クラスメイト数人をパジャマパーティーと称して家に招いた。遊びの輪に加わった義兄の事を以前から狙っていたクラスメイト達は、様々な手で兄を誘惑。それに嫉妬したお義兄ちゃん大好きな義妹も含め、あれやこれや。
無論、作者はメロスである。これだけは確実に始末しなければならない。他の全てはどうにかなっても、これだけは確実に燃やし尽くさねばならない。この欲望無限盛りだけは。しかし、出来る事ならば出版してみたかった。シラケで売ってみたかった。
そう言えば妹も現在お泊り会とやらの真っ最中のはずだが、不自然な程に声がしない。まだまだ寝るような時間でもないし、あの年頃の女共が寄り合って静かでいられるわけがない。どうなっているのだろうか。
メロスは慣れた手つきで「聴診器」的な物を装着すると、円盤を壁に押し付けた。
・・・・・・・・・・・・・・男の声がした。

新郎新婦の、神々への宣誓が済んだころ、黒雲が空を覆い、ぽつりぽつり雨が降り出し、やがて車軸を流すような大雨となった。祝宴に列席していた村人たちは、何か不吉なものを感じたが、それでも、めいめい気持を引きたて、狭い家の中で、むんむん蒸し暑いのも怺(こら)え、陽気に歌をうたい、手を拍(う)った。メロスも、満面に喜色を湛(たた)え、しばらくは、王とのあの約束をさえ忘れていた。祝宴は、夜に入っていよいよ乱れ華やかになり、人々は、外の豪雨を全く気にしなくなった。

いつの間にか外は豪雨だ。しかしメロスはそんな事には気にも留めず、耳に流れてくる音にのみ集中した。

メロスは、一生このままここにいたい、と思った。この幼い人たちと生涯暮して行きたいと願ったが、いまは、自分のからだで、自分のものでは無い。ままならぬ事である。メロスは、わが身に鞭打ち、ついに出発を決意した。あすの日没までには、まだ十分の時が在る。ちょっと一眠りして、それからすぐに出発しよう、と考えた。その頃には、雨も小降りになっていよう。少しでも永くこの妄想に愚図愚図とどまっていたかった。

かつて自分が一生を賭して守ると決めた最愛の人が短く息を吐く音を聞く。荒々しい雄の息遣いを聞く。木製のベッドが短い悲鳴を繰り返しているのを聞く。

メロスほどの男(しんし)にも、やはり未練の情というものは在る。ああなってしまっても、やはり最愛の義妹でったのだ。今宵呆然、歓喜に酔っているらしい花嫁に近寄り、「おめでとう。私は疲れてしまったから、ちょっとご免こうむって眠りたい。眼が覚めたら、すぐに市に出かける。大切な用事があるのだ。私がいなくても、もうおまえには優しい亭主があるのだから、決して寂しい事は無い。おまえの兄の、一ばんきらいなものは、スカ○ロと、それから、熟女だ。おまえも、それは、知っているね。亭主との間に、どんな秘密でも作ってはならぬ。試したいプレイは正直に打ち明けあうがいい。おまえに言いたいのは、それだけだ。おまえの兄は、たぶん偉い男(しんし)なのだから、おまえもその誇りを持っていろ。」
花嫁は、夢見心地で首肯(うなず)いた。


突然扉を開けて入ってきた下半身裸の兄の姿を見て、全裸の妹は何が起こったのかわからない顔している。

メロスは、それから花婿の肩をたたいて、「仕度の無いのはお互さまさ。私の家にも、宝といっては、妹と私のコレクションだけだ。他には、何も無い。全部あげよう。もう一つ、メロスの弟になったことを誇ってくれ。」
花婿は揉(も)み手して、てれていた。


妹の上に覆いかぶさっている全裸の男も硬直している。おっと、大事な部分だけは神速で硬直が溶けた。

メロスは笑って会釈(えしゃく)して、宴席から立ち去り、羊小屋にもぐり込んで、死んだように深く眠った。

メロスは笑って会釈(えしゃく)して、妹の部屋から立ち去り、咲き乱れた白椿が花粉をまき散らす自室に戻り、死んだように深く眠った。

-続く-


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チョコの人追記
挿絵うp。六歳は幼すぎ。

テーマ : 二次創作
ジャンル : 小説・文学

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