リクエスト小説 「疾風(はしれ)! メロスがこんなに変態王子で大勝利!」 ①

メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐(じゃちぼうぎゃく)の王を除かなければならぬと決意した。
メロスには政治がわからぬ。
メロスは、ロリオタニートである。親の脛をかじり、遊んで暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。

きょう未明メロスは村を出発し、野を越え山越え、十里はなれた此(こ)のシラクスマーケット(略称シラケ)にやって来た。
メロスには父も、母も無い。海外出張中である。
十六の、リア充な妹と二人暮しだ。この妹は、学校の友達を家に招いてお泊り会をする事になっていた。
「マジ当分家にいないでくれる?」
メロスは、それゆえ、、お目当ての新刊やら、フィギュアやらを買いにはるばる市にやって来たのだ。

先ず、その品々を買い集め、それから企業ブースをぶらぶら歩いた。
メロスには竹馬の友があった。セリヌンティウスである。
今は此のシラケで、創作ロリ凌辱本を販売している。その友のブースを、これから訪ねてみるつもりなのだ。
久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。
歩いているうちにメロスは、会場の様子を怪しく思った。ひっそりしている。
もう開場から時間もたって、人が少なくなってきているのは当りまえだが、けれども、なんだか、壁サークルがペラいコピ本しか出さなかったせいばかりでは無く、会場全体が、やけに寂しい。
のんきなメロスも、だんだん不安になって来た。
路で逢った老爺(パヤオ)に訪ねた。老爺は、あたりをはばかる低声で、わずか答えた。

「王様は、児ポを規制します。」
「なぜ規制するのだ。」
「未成年への性犯罪を助長させるというのですが、誰もそんな非紳士的な行為はしませぬ。」
「たくさんの児ポを規制したのか。」
「はい、はじめは漫画を。それから、アニメを。それから、ラノベを。それから、ネットの画像検索を。」
「おどろいた。国王は乱心か。」
「いいえ、乱心ではございませぬ。ペドを、信ずる事が出来ぬ、というのです。このごろは、臣下の性癖をも、お疑いになり、少ししでも幼女に対して接近せねばならぬ場合には、貞操帯の着用命じて居ります。御命令を拒めば十字架にかけられて、殺されます。きょうは、六人の紳士が殺されました。」
「呆(あき)れた王だ。生かして置けぬ。」
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メロスは、単純な男であった。買い物を、背負ったままで、のそのそ王城にはいって行った。たちまち彼は、巡邏(じゅんら)の警吏に捕縛された。調べられて、メロスの懐中からは幼女が裸でアハンウフンする薄い本が出て来たので、騒ぎが大きくなってしまった。メロスは、王の前に引き出された。

「この同人誌で何をするつもりであったか。言え!」暴君ディオニスは静かに、けれども威厳を以(もっ)て問いつめた。
その王の顔は蒼白(そうはく)で、眉間(みけん)の皺(しわ)は、刻み込まれたように深かった。
「医学的な興味本位です。」とメロスは悪びれずに答えた。
「え、何言ってるの?」王は、憫笑(びんしょう)した。
「仕方の無い変態じゃ。おまえには、わしの苦悩がわからぬ。」
「言うな!」とメロスは、いきり立って反駁(はんばく)した。「人の性癖を疑うのは、最も恥ずべき悪徳だ。王は、ペドの紳士性をさえ疑って居られる。」
「疑うのが、正当の心構えなのだと、わしに教えてくれたのは、おまえたちだ。ペドの心は、あてにならない。人間は、もともとエロスのかたまりさ。信じては、ならぬ。」
暴君は落着いて呟(つぶや)き、ほっと溜息(ためいき)をついた。
「わしだって、まともな性癖になったお前等が出生率が上げる事を望んでいるのだが。」
「なんの為の規制だ。自分の政治家生命を守る為か。」こんどはメロスが嘲笑した。
「罪の無い人を殺して、何が出生率だ。」
「だまれ、下賤(げせん)の者。」王は、さっと顔を挙げて報いた。
「口では、どんな清らかな事でも言える。わしには、変態共の腹綿の奥底が見え透いてならぬ。おまえだって、いまに、磔(きっこうしばり)になってから、泣いて詫(わ)びたって聞かぬぞ。」
「ああ、王は悧巧(りこう)だ。自惚(うぬぼ)れているがよい。私は、ちゃんと死ぬ覚悟で居るのに。命乞いなど決してしない。ただ、――」と言いかけて、メロスは足もとに視線を落し瞬時ためらい、「ただ、私に情をかけたいつもりなら、三日間の日限を与えて下さい。自分の部屋に隠したお宝グッズを処分したいのです。三日のうちに、私は親に遺品の整理をされても大丈夫なようにして、必ず、ここへ帰って来ます。」
「ばかな。」と暴君は、嗄(しわが)れた声で低く笑った。
「とんでもない嘘(うそ)を言うわい。逃がしたペドが帰って来るというのか。」
「そうです。帰って来るのです。」メロスは必死で言い張った。「私は約束を守ります。私を、三日間だけ許して下さい。秘蔵のコレクションが、私の帰りを待っているのだ。そんなに私を信じられないならば、よろしい、このシラケにセリヌンティウスというロリ同人作家がいます。私の無二の友人だ。あれを、人質としてここに置いて行こう。私が逃げてしまって、三日目の日暮まで、ここに帰って来なかったら、あの友人を絞め殺して下さい。たのむ、そうして下さい。」

それを聞いて王は、残虐な気持で、そっと北叟笑(ほくそえ)んだ。生意気なことを言うわい。どうせ帰って来ないにきまっている。この嘘つきに騙(だま)された振りして、放してやるのも面白い。そうして身代りのペドを、三日目に殺してやるのも気味がいい。ペド野郎は、これだから信じられぬと、わしは悲しい顔して、その身代りの男の本で火をつけて火あぶりの刑に処してやるのだ。世の中の、変態と言う名の紳士とかいう奴輩(やつばら)にうんと見せつけてやりたいものさ。

「願いを、聞いた。その身代りを呼ぶがよい。三日目には日没までに帰って来い。おくれたら、その身代りを、きっと殺すぞ。ちょっとおくれて来るがいい。おまえの性癖は、永遠にゆるしてやろうぞ。」
「なに、何をおっしゃる。」
「はは。いのちが大事だったら、おくれて来い。おまえの心は、わかっているぞ。」
メロスは口惜しく、地団駄(じだんだ)踏んだ。ものも言いたくなくなった。
竹馬の友、セリヌンティウスは、王城に召された。暴君ディオニスの面前で、佳(よ)き友と佳き友は、二年ぶりで相逢うた。メロスは、友に一切の事情を語った。セリヌンティウスは無言で首肯(うなず)き、メロスをひしと抱きしめた。友と友の間は、それでよかった。セリヌンティウスは、縄打たれた。メロスは、すぐに出発した。初夏、満天の星である。

-続く-

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チョコの人追記
挿絵遅れたっす。

テーマ : 二次創作
ジャンル : 小説・文学

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