プチ黒ミサ日記④ 衝撃を受けた話。
……この時、僕たちはまだ知らなかったんだ。
セカイが辿る歴史を。
僕たちが目の当たりにする、運命を……。
グハハハハハ……!
こっせつ汁&ゴッド清洲です。
そういえば複線を張ったので、回収します。
12月中旬。
前回の写真が撮られた日の翌週。
ゴッド清洲は、世を忍ぶ仮の仕事のノルマを何とか片付け、遅刻しながらも稽古場へと向かった。
稽古場は世を忍ぶ仮の自宅から約10kmの距離にあるので、ヘル・ダイバー(愛用の自転車)で30分くらいだ。
愛用のウォークマンに『プチ黒ミサ』のプレイリストをぶち込み、課題曲を口ずさみながら力強くヘル・ダイバーを飛ばす。
夏前から世を忍ぶ仮の篭り仕事が続いていたため運動不足ではあったが、折を見て走ったりはしていたので、極端に体力が落ちている様子はなく、少し安心した。
プレイリストが小倉唯に切り替わる頃、稽古場の自転車置き場にヘル・ダイバーを駐輪。みんなが稽古している部屋はどこかと迷っていると、奇声が聞こえた。
うんこ太郎だ。
躊躇なく部屋の戸を開けると、劇の中盤の動きを確認していた。
『走れメロス』を朗読する鷹尾と、躍動するメロス・うんこ太郎、全体を見守る総合演出・音効のウサギ。土日であろうが容赦なく仕事で来られない団員が多く、劇団茶羽根・最小限の光景である。
今回の劇『うんこ太郎の ガチれメロス ~太宰治「走れメロス」より~』は、朗読者と役者、1対1のバトルで成立させるスタイルだ。もちろん音と照明は加わるが、2人のパフォーマンスに全てがかかっている。
この日の練習は具体的な練習が始まってから2回目なので、まだまだ「とりあえず合わせてみよう」という段階であった。
練習がひと段落したので、遅刻を詫びながら、練習状況を教えてもらおうとしたところ、鷹尾からある衝撃の事実が告げられた。
「あ、そうそう、俺、転勤するわ」
「へぇ、大変だね」僕は、相変わらずエライもんを引き当てるなぁこの男はと思いつつ、聞いた。「で、どこに?」
「名古屋」
「こりゃまた遠いな」茶羽根の頭脳でもある鷹尾が遠方へ転勤するとなると、しばらくは茶羽根の活動が鈍るかも知れないなぁと、寂しく思った。鷹尾の告白は続く。
「3年は帰ってこない。ひょっとすると、もっと」
「ええーっ!?」活動が鈍るどころか、完全にアウトである。諸々の事情で今回が劇団茶羽根の最終公演かもなぁとは少し思っていたが、こうなるとそれが決定されたようなものである。
「で、練習に参加できるの、今日までだから」
「ええーっ!?」
「来週はもう関東に居ない」
もはや、劇団茶羽根の今後がどうとかいうレベルの問題ではなくなっていた。
「今回の公演、どうすんだ!?」
一同、爆笑。
劇団茶羽根は、アクシデント大好きっ子の集団であった。
――公演まで、あと6週間だった。
……この時、僕たちはまだ知らなかったんだ。
セカイが辿る歴史を。
僕たちが目の当たりにする、運命を……。
そう。衝撃の展開は、まだ起こります。テヘペロ☆ノ(ゝω・)

この話の前週、平和だった頃の写真。ウサギ写。
うんこ太郎の社会の窓がオープンセサミですが、残念ながらいつものことなので、今ではもう鷹尾しか突っこむ人員がいません。
突っこむ側の心境も考えよう!
観劇前に原作を一読いただけると、より一層楽しめます→ 太宰治『走れメロス』 - 青空文庫
ゴッド清洲は、小倉唯大先生の才能に嫉妬しています。
[Twitter]
セカイが辿る歴史を。
僕たちが目の当たりにする、運命を……。
グハハハハハ……!
こっせつ汁&ゴッド清洲です。
そういえば複線を張ったので、回収します。
12月中旬。
前回の写真が撮られた日の翌週。
ゴッド清洲は、世を忍ぶ仮の仕事のノルマを何とか片付け、遅刻しながらも稽古場へと向かった。
稽古場は世を忍ぶ仮の自宅から約10kmの距離にあるので、ヘル・ダイバー(愛用の自転車)で30分くらいだ。
愛用のウォークマンに『プチ黒ミサ』のプレイリストをぶち込み、課題曲を口ずさみながら力強くヘル・ダイバーを飛ばす。
夏前から世を忍ぶ仮の篭り仕事が続いていたため運動不足ではあったが、折を見て走ったりはしていたので、極端に体力が落ちている様子はなく、少し安心した。
プレイリストが小倉唯に切り替わる頃、稽古場の自転車置き場にヘル・ダイバーを駐輪。みんなが稽古している部屋はどこかと迷っていると、奇声が聞こえた。
うんこ太郎だ。
躊躇なく部屋の戸を開けると、劇の中盤の動きを確認していた。
『走れメロス』を朗読する鷹尾と、躍動するメロス・うんこ太郎、全体を見守る総合演出・音効のウサギ。土日であろうが容赦なく仕事で来られない団員が多く、劇団茶羽根・最小限の光景である。
今回の劇『うんこ太郎の ガチれメロス ~太宰治「走れメロス」より~』は、朗読者と役者、1対1のバトルで成立させるスタイルだ。もちろん音と照明は加わるが、2人のパフォーマンスに全てがかかっている。
この日の練習は具体的な練習が始まってから2回目なので、まだまだ「とりあえず合わせてみよう」という段階であった。
練習がひと段落したので、遅刻を詫びながら、練習状況を教えてもらおうとしたところ、鷹尾からある衝撃の事実が告げられた。
「あ、そうそう、俺、転勤するわ」
「へぇ、大変だね」僕は、相変わらずエライもんを引き当てるなぁこの男はと思いつつ、聞いた。「で、どこに?」
「名古屋」
「こりゃまた遠いな」茶羽根の頭脳でもある鷹尾が遠方へ転勤するとなると、しばらくは茶羽根の活動が鈍るかも知れないなぁと、寂しく思った。鷹尾の告白は続く。
「3年は帰ってこない。ひょっとすると、もっと」
「ええーっ!?」活動が鈍るどころか、完全にアウトである。諸々の事情で今回が劇団茶羽根の最終公演かもなぁとは少し思っていたが、こうなるとそれが決定されたようなものである。
「で、練習に参加できるの、今日までだから」
「ええーっ!?」
「来週はもう関東に居ない」
もはや、劇団茶羽根の今後がどうとかいうレベルの問題ではなくなっていた。
「今回の公演、どうすんだ!?」
一同、爆笑。
劇団茶羽根は、アクシデント大好きっ子の集団であった。
――公演まで、あと6週間だった。
……この時、僕たちはまだ知らなかったんだ。
セカイが辿る歴史を。
僕たちが目の当たりにする、運命を……。
そう。衝撃の展開は、まだ起こります。テヘペロ☆ノ(ゝω・)

この話の前週、平和だった頃の写真。ウサギ写。
うんこ太郎の社会の窓がオープンセサミですが、残念ながらいつものことなので、今ではもう鷹尾しか突っこむ人員がいません。
突っこむ側の心境も考えよう!
観劇前に原作を一読いただけると、より一層楽しめます→ 太宰治『走れメロス』 - 青空文庫
ゴッド清洲は、小倉唯大先生の才能に嫉妬しています。
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